歯科金属アレルギー   2021年9月21日(火)

歯科金属アレルギーという言葉はご存じですか 😯 ❔

銀歯治療は世界的にスタンダードかというとそうではありません。これは日本で行われている治療であって、世界的に標準なわけではないのです。

なので歯科金属アレルギーとは日本だけの問題なのです。

歯科金属をかぶせると・・・保険の銀歯は金が12%しか含まれておらず、銀やパラジウムがほとんどです。そのため銀歯が酸化して、銀歯の下に虫歯ができやすくなります。

①金属アレルギーを引き起こす可能性が起こる

口内には細菌が何百億と住んでいます。そして銀歯は日々熱いもの、冷たいもの、プラークや唾液と常に接していて、噛む力や歯ブラシによる摩擦など過酷な環境に置かれています。そのため銀歯は劣化しやすく、傷つきやすいのです。そして銀歯の表面から金属が腐食(イオン化)して溶け出すことで、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
金属アレルギーは口の中の異常だけに限らず、体全身の異常をきたす可能性があります。手が赤くただれたり、全身にぶつぶつができたりすることもあるのです。銀歯を入れてすぐに異常が出る場合だけでなく、何年もしてから体に異常が出てくることも多く、原因不明の皮膚病だと思われることがあります。

とくに銀歯に含まれているパラジウムという物質はアレルギーを引き起こしやすいと言われています。

②被せた歯がまた虫歯になる

銀歯を詰めるということは、次の虫歯(二次カリエス)を作りやすくなります。

1度目の治療でむし歯は取りましたが、金属が腐食して小さな隙間を狙って虫歯菌は虫歯を作ります。

そして、銀歯の表面も腐食したり傷ついたりするとざらつきが出てきます。するとそこに、汚れが溜まりやすくなり、虫歯になる。

この無限ループが繰り返されてしまうのです。

銀歯の下の虫歯に気付くのは歯が欠けた時や銀歯が外れた時、最悪、痛みが出た時です。

虫歯が大きく、歯の神経を取る処置を受けた場合には、歯の一部を覆う銀歯の詰め物ではなく、歯の全体を覆う被せ物を入れることが多いです。

神経の無い歯は痛みを感じません。

痛みを発しないのが怖いのです。痛みを発しない銀の被せ物の下で広がった虫歯は、どんどん蝕んでいき、ついには被せ物ごと歯の頭の部分がゴロっと取れます。

深すぎる虫歯はもう手遅れになることが多いです。つまり、抜歯しなくてはいけないということです。

下の絵はまだ小さなかぶせ物の例ですがこのように銀歯の下の虫歯を繰り返せばいずれ神経に届くおおきな虫歯になります。

③歯周病になりやすい、悪化しやすい

銀歯の表面は傷がつきやすく、その小さい傷に口の中の菌がたくさん寄ってきます。銀歯と歯茎の境目にも歯周病菌他たくさんの菌がたまりやすく、銀歯を入れてから歯周病の進行が早まったりもします。
銀歯の周りは特に汚れや菌が溜まりやすいので、歯ブラシ以外にも歯間ブラシやフロスを使い綺麗に歯を磨き、定期的に歯科医院での健診やクリーニングを受けていく必要があります。銀歯と歯茎の境目が菌の住処になっていると、口臭の原因にもなります。

日本の保険歯科治療は最低限噛めるようする治療です。健康のことは考えず安くて、とりあえず噛めるのが銀歯なのです。

それでは銀歯以外の健康を考えている、かぶせ物はどのようなものがあるのか次回おはなししますね❕

歯科衛生士 小川でした✨