歯の根っこの治療について 2021年9月3日(金)

歯の治療はとても大切です。しかし残念なことに、患者さんからは「またいつ痛みが出るか心配」「何回も通って面倒」「いつ終わるの?」と敬遠されがちです。
歯を家に例えてみます。家がガタついたり、家を支える柱の根元が腐って揺れ始めたらどうしますか。家が倒壊しないよう基礎からしっかりとやり直します。歯の治療も同じです。根の治療は歯を失わないための大事な基礎工事なのです!

今回はそんな歯の根っこの治療に関するQ&Aを紹介します!

Q.1 神経がある歯とない歯はどう違うか?

A.普段の生活では不都合に感じるような大きな差はありませんが、神経を取った歯は組織が硬くなるために、弾力がなくもろくなります。また、歯自体が変色することもあります。

Q.2 歯の神経はどうしても抜かないといけないの?

A.虫歯が深く神経付近まで達すると、常に強い痛みを感じるようになります。その場合、神経を抜いて根の治療をする必要があります。一度感染した神経が元に戻るかどうかは感染の度合いと症状によります。痛みを我慢して腐った神経をそのままにしておくと、さらに悪化してしまう恐れもあります。

Q.3 一度根の治療が終わった歯なのに、また痛くなるのはなぜ?

A.虫歯菌などの菌が入ると、歯を支えている歯根膜などが炎症を起すため痛みが出ます。体が疲れていたり、体調を崩している時は炎症を繰り返したり痛みもでやすいです。強い噛み合わせやぶつけたなどの外傷も歯根膜の炎症の原因となります。

Q.4 治療後に痛みが出る

A.治療の際、周辺組織(歯根膜など)が刺激されるため、治療後2,3日は痛みが出ることがあります。痛みは自然と収まるでしょう。しかし、歯根膜炎の場合に強い痛みが出るのは、仮の蓋をしたことでウミの逃げ道がなく、密閉された根の中に圧力がかかるためです。その場合は、早めに治療をうけてください。

Q.5 根の治療はどうして1回で治らないの?

A.根の形は複雑で、医師が直接目で見て治療ができないので、確実に炎症を取り除くためには回数がかかります。またいったん起きた炎症はすぐにひかないので、炎症に合った薬を何回か交換する必要があります。

Q.6 根の治療を途中でやめるとどうなるの?

A.根の治療中は歯に仮の蓋をしていますが、あくまで仮なので、長期間治療を中断してしまうと蓋が取れたり隙間から食べ物が入って中が汚れ、痛みや腫れの原因となります。また発熱、頭痛、顎のあたりまで痛む場合もあり、最悪の場合は抜歯しなくてはなりません。根の治療中はできる限り定期的に通院してください。

このように歯の根っこの治療はしっかり行う事がとても大切です!ですが根っこの治療が終わって被せものが入ったからと安心してはいけません!セルフケアをしっかりと行うことと、定期的にメンテナンスに通い、歯の寿命を伸ばしましょう!

いつまでも自分の歯で美味しくご飯を食べて、歯も体も元気が1番ですよね😋

ブログ担当 歯科衛生士 上出でした🌼