子供の歯並びの種類と特徴は?受け口や出っ歯の見分け方を解説|旭川市の小児矯正|たくま歯科医院

〒079-8413 北海道旭川市永山3条7丁目1番1号

ブログ BLOG

子供の歯並びの種類と特徴は?受け口や出っ歯の見分け方を解説

子供の歯並びの種類と特徴は?受け口や出っ歯の見分け方を解説

学校検診で指摘されたけれど、うちの子の歯並びはどのタイプ?


横顔の口元や前歯の重なりが気になり始めると、「受け口なのか、それとも出っ歯なのか」と迷ってしまうもの。子供の歯並びには、いくつか代表的なパターンがあります。この記事では、種類ごとの特徴と家庭で確認できる目安、相談を検討するタイミングを整理してお伝えします。


この記事の要点まとめ


  • 出っ歯や受け口など、子供の歯並びには複数の代表的なタイプがある
  • 横顔や噛み合わせの観察、口呼吸などの癖から気づけるポイントがある
  • 気になる場合は7歳頃までを目安に歯科医院への相談が検討される

子供によく見られる歯並びの主な種類と特徴

子供によく見られる歯並びの主な種類と特徴

歯並びや噛み合わせの乱れは、まとめて「不正咬合」と呼ばれます。顎の大きさと歯の大きさのバランス、上下の顎の成長差、日常の癖など背景はさまざまで、複数のタイプが重なって現れることも珍しくありません2。代表的な種類を知っておくと、お子さんの状態を言葉にしやすくなります。


上の前歯が前に突き出る「出っ歯(上顎前突)」


上の前歯が前方へ傾いていたり、上顎そのものが前に出ていたりする状態を指します。横から見ると上唇が突き出て見え、力を抜いているときに口が閉じにくく、前歯が乾きやすい傾向があります。日本人の子供にも多く見られるタイプ。上顎が前に出ているケースと、下顎の成長がゆるやかで相対的にそう見えるケースがあり、見た目だけで判断するのは難しいところです。転んだ際に前歯をぶつけやすいという点からも、早めに状態を把握しておく意義があると考えられます。


下の前歯が前に出ている「受け口(反対咬合・下顎前突)」


奥歯を噛み合わせたとき、下の前歯が上の前歯より前に位置する状態です。下顎前突とも呼ばれ、横顔では下顎が前方に張り出したラインになりやすいのが特徴。乳歯の時期に見られる反対咬合には生え変わりで変化するものもありますが、上顎の成長がゆるやかなタイプや骨格的な要素が関わるタイプでは、自然な変化が期待しにくいとされています。顎の成長が続く時期に関わるため、受け口が気になる場合は年齢が低いうちの相談が検討されます。


歯が重なり合って生える「でこぼこ(叢生・八重歯)」やすきっ歯


顎の大きさに対して歯が並ぶスペースが足りないと、歯が前後に重なって生える叢生になります。犬歯が外側へはみ出したものが、いわゆる八重歯。重なった部分は歯ブラシが届きにくく、むし歯や歯肉の炎症が起こりやすい傾向があるため、清掃面での配慮が必要です2。反対に、歯と歯の間が空いている状態は空隙歯列(すきっ歯)と呼ばれ、顎に対して歯が小さい場合や、上唇の裏側のすじの付き方が関わる場合などがあります。


噛み合わせが深すぎる「過蓋咬合」と前歯が閉じない「開咬」


奥歯で噛んだときに上の前歯が下の前歯を深く覆い、下の歯がほとんど見えない状態が過蓋咬合。一方、奥歯は噛み合っているのに前歯の間に隙間が残るものを開咬といい、前歯で麺類を噛み切りにくい、発音が不明瞭になりやすいといった機能面の相談につながることがあります。このほか、上下の歯列が左右にずれる交叉咬合もあり、噛むときに顎が横へ動く様子で気づかれるケースもみられます。


自宅で確認できる見分け方のポイントと日常の癖


診断そのものは歯科医院で行うものですが、家庭での観察は受診時の大切な手がかりになります。仕上げみがきや会話のときに、少しだけ視点を変えて見てみてください。


横顔のラインや噛み合わせのセルフチェック基準


明るい場所で、正面と横の二方向から見るとわかりやすくなります。まず、何もしていないときに唇が自然に閉じているかどうか。次に「イー」と言うように唇を横に引いてもらい、上下の前歯の重なり方と、上下の真ん中の線がそろっているかを見てみましょう。奥歯を軽く噛んだ状態で下の前歯が3分の1ほど隠れるのが一般的な目安とされ、ほとんど見えない場合は過蓋咬合、隙間が残る場合は開咬の傾向が考えられます。下の歯が前に出ていれば反対咬合の可能性も。食事中に片側だけで噛んでいないか、飲み込むときに舌が前に出ていないかも、あわせて見ておきたいポイントです。


歯並びの乱れにつながりやすい口呼吸や指しゃぶりなどの悪癖


歯並びは、唇・頬・舌の筋肉のバランスの中で形づくられていきます。口がぽかんと開いた状態が続く口呼吸、長く続く指しゃぶり、舌を前に押し出す癖、爪噛みや頬杖、猫背の姿勢。これらは顎の発育や歯の位置に影響し得る要素として知られています1。当院の小児矯正のページでも、舌突出や指しゃぶり、お口ぽかんが口周りの筋肉の発達を妨げ、歯並びの乱れにつながることがあるとご案内しており、鼻づまりが起きやすい、いびきをかく、食べこぼしが多いといったサインにも注目しています。気になる癖がある場合は、歯並びの形だけでなく、背景にある習慣まで含めて確認していく視点が役立ちます。


【よくある誤解】乳歯のすきっ歯は生え変わりに必要な隙間?


乳歯の前歯に隙間があると心配になりますが、これは発育空隙と呼ばれ、乳歯より大きな永久歯が並ぶためのスペースとして働きます。むしろ乳歯が隙間なくぴったり並んでいる場合のほうが、生え変わりで場所が足りなくなる可能性を考えておきたいところ。ただし、上の前歯の真ん中だけが大きく開いている、隙間が左右で極端に偏っているといったケースでは、別の要因が関わることもあります。「すきっ歯だから要注意」と一律に判断せず、時期と部位を踏まえて見ていくことが大切です。


歯科医院へ相談する目安と頭部X線規格写真(セファロ)検査の役割


家庭での観察で気になる点が見つかったら、次は専門的な確認へ。相談したからといって、すぐに装置を使う治療が始まるわけではありません。


受診を検討するタイミングと成長段階に応じた相談の目安


歯並びと噛み合わせは、乳歯列期・混合歯列期・永久歯列期と段階を追って変化していきます。前歯が生え変わる時期は顎の成長も活発なため、状態を確認しやすいタイミングのひとつ。当院では、7歳までに一度ご相談いただくことをおすすめしています。受け口や噛み合わせのずれが見られる場合は、より早い段階での確認が望まれることもあり、3歳頃から始められる予防を目的とした矯正という選択肢もあります。歯並びの状態を早期に把握しておくことは、むし歯や歯肉炎の予防管理という観点からも意味を持つと考えられます2。学校の歯科検診で咬合の項目にチェックが入ったときも、慌てず、まずは現状を説明してもらう場として相談をご活用ください。当院では無料カウンセリングを実施しており、通院の頻度や生活への影響についてもあわせてご案内しています。


顎の成長や骨格バランスを把握するセファロレントゲン検査


出っ歯や受け口は、歯の傾きによるものか、上下の顎の位置関係によるものかで考え方が変わります。この見極めに用いられるのが、頭部X線規格写真(セファロレントゲン)です。決められた条件で頭部全体を撮影するため、上顎と下顎の前後的な位置、顎の角度、前歯の傾斜などを数値として捉えられ、今後どの方向へ成長していきそうかを推測する手がかりになります。当院では歯科用CTと頭部専用のセファロレントゲンを備え、肉眼では見えない歯の根や顎の骨の状態まで画像で確認したうえで診断を行っています。型取りには口腔内スキャナー(iTero)を用いており、材料をお口に入れる負担が少ない方法で歯型のデータを取得できます。検査の必要性や被ばくへの配慮については、事前の説明の中で遠慮なくお尋ねください1。


よくある質問


Q. 歯並びにはどんな種類がありますか?


A. 代表的なものは、出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合・下顎前突)、でこぼこ(叢生・八重歯)、すきっ歯(空隙歯列)、過蓋咬合、開咬、交叉咬合です。実際には複数のタイプが組み合わさっていることも多く、見た目だけで分類しきれない場合もあります。


Q. 日本人に多い歯並びは?


A. 顎の大きさに対して歯が並ぶスペースが不足しやすいことから、叢生(でこぼこ・八重歯)や上顎前突の傾向が多く見られるといわれています。ただし個人差が大きいため、実際の状態は診査を通して確認していくことになります。


Q. 小児矯正は何歳から相談すればよいですか?


A. 当院では6歳頃から治療を開始するお子さんが多いのですが、受け口や噛み合わせのずれがある場合は早めの確認が望まれます。歯並びの土台を育てる予防を目的とした矯正は3歳頃から検討でき、まずは7歳までに一度ご相談いただくことをおすすめしています。


Q. 乳歯のうちに気になる点があれば、必ず治療が必要ですか?


A. 経過を観察していくケースもあれば、成長段階に合わせて早めの対応を検討するケースもあります。どちらに当てはまるかは顎の成長や生え変わりの状況によって異なりますので、診査結果をもとにご説明します。


Q. 通院の負担や習い事との両立が心配です。


A. 幼児期に使用する装置は主に就寝時の装着が中心で、通院は1ヵ月に1回程度が目安です。生活スタイルに合わせた進め方をご相談いただけますので、カウンセリングの際にお聞かせください。


参考文献


1. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/

2. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(口腔・歯の健康)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/teeth


詫摩 厚太

歯科医師


たくま歯科医院

日本小児矯正研究会 POJ Young Faculty

詫摩 厚太

▶ 監修者プロフィール

経歴
北海道教育大学付属旭川小学校 卒業
函館ラサール中学校・高等学校 卒業
東京医科歯科大学 歯学部歯学科 卒業
福岡はなだ歯科クリニック 研修医終了
たくま歯科医院 勤務
資格・所属学会
一般社団法人国際歯周内科学研究会
日本小児矯正研究会 POJ Young Faculty
日本口腔外科学会
日本小児歯科学会
赤ちゃん歯科ネットワーク